喘息・慢性閉塞性肺疾患(COPD)

喘息(気管支喘息)

喘息(気管支喘息)とは

気管支の慢性的な炎症で発作的な咳や呼吸困難が起こる病気です。
喘息は、大きく3つに分けられます。

  • 概ね15歳までに発症する小児喘息
  • 小児喘息が治りきらず大人になってから再発
  • 中高年以降、新たに喘息を発症

喘息というと子供の病気のイメージがありますが、成人後発症する喘息も決して少なくありません。

画像:喘息(気管支喘息)イメージ
画像:肺の構造

症状

  • 呼吸時に「ゼーゼー」・「ヒューヒュー」という音(ぜいめい)が出る。
  • 息苦しい・激しい咳をする
  • 夜間や早朝に上記症状がでやすい
画像:症状

原因

ぜんそくの発作は、気管支が色々なものに刺激されて起こります。

  • アレルギーを起こす物質
  • 呼吸器感染
  • 運動誘発喘息
  • 心理的な原因
  • 気候の変化
画像:原因

治療

  • 長期管理として、吸入ステロイド薬を服用
  • 発作が起きたときは、気管支拡張薬を服用
  • アルレルギー原因(ダニ・たばこの煙・フケ等)の除去
画像:治療

咳喘息とは

喘息(気管支喘息)と異なりますが、同じような治療を必要とする「咳喘息」という病気があります。2週間以上、慢性的に咳が続く気管支の病気です。喘息(気管支喘息)との違いは、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった喘鳴や粘り気のある痰が見られない点です。咳喘息は自然に治ることもありますが、約3割の人が喘息(気管支喘息)に移行する危険性があるため、早めに治療を開始することが大切です。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)

慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは

主にタバコの煙などの有害物質を長期に吸うことにより生じた肺の炎症性疾患です。
長期の喫煙歴のある中高年者に多く発症します。COPDは、空気の通り道(気道)が炎症をおこし、酸素を取り込む肺胞の壁が壊れていく病気です。その結果、空気の出し入れがしにくくなり、息切れの原因となります。

画像:慢性閉塞性肺疾患(COPD)イメージ
画像:肺胞の断面

症状

画像:症状

原因

COPDの最大の原因はタバコです。そのほか大気汚染・室内有機燃料煙・遺伝的要因などがありますが、原因の8割以上はタバコと言っても過言ではありません。また、他人のタバコの煙(受動喫煙)も発症原因となる可能性が高いと言われています。肺機能は加齢とともに低下していきますが、喫煙が加わると急速に低下が進み、発症するといわれています。

治療

禁煙が治療の基本となります。また、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種も重要です。
薬物療法では、気管支拡張薬やステロイドなどを吸入あるいは内服薬として投与します。非薬物療法では、呼吸訓練(口すぼめ呼吸や複式呼吸など)・運動療法・栄養療法などが中心となります。

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